「毒親」と言う存在を知っていますか?簡単に説明すると、「子供にとって害になる親」のことです。過干渉、放任、精神的または肉体的な虐待などによって子供の健全な発育の害になる親のことです。

僕がこの毒親と言う存在を知ったきっかけは確かネットニュースだったと思いますが、初めて触れるその概念に興味を持ち、毒親について代表的な著書物といわれるこの本を手に取りました。

僕の親の事を考えると、明らかに「毒親」だったと思います。今でも強烈に覚えているのは、幼稚園の時の出来事。絵がうまいと幼稚園の先生方に褒められた当時の僕は、嬉しくなってたくさん絵を描いていました。絵を描くことが好きでした。ある日、母親の似顔絵を描いてくるよう宿題が出され、当然、僕は張り切って描き上げました。しかし、僕の母はその似顔絵を見て、「人の前髪はこんなにギザギザしていない。こうした方がいい」といった具合に勝手に描き直したのです。子供ながらに非常にショックを受けたのを覚えています。

それでも絵が好きでいられた僕は、小学生になります。小学校の先生も家庭訪問のとき僕の親に「絵が好きなようで実際にうまいし、絵を習わせてみてはどうか」と話したらしく、僕もその話を聞いてノリ気になったのですが、「絵なんて習う必要ない、そもそもお金がない」と全くとり合ってくれませんでした。

その後も、ピアノを習ってみたい、水泳をやってみたい、サッカーをやりたいなどとおねだりしてみるものの全て却下。 そのくせ、僕が全然やりたくもなかった野球をやらせたのです。理由は僕の母が野球好きだから。子供の希望より母である自分の希望を通したのです。結局野球はすぐに辞めましたが。

このように、「やりたいこと」 はつくづくとやらせてもらえず、「やりたくないこと」をやらされた幼少期でした。

こんなことはどんな家庭にでもよくあることだと思っていたのですが、どうやら、そうでない家庭もあるらしく、僕の母のような親を毒親と呼ぶらしいと気付いたのが、この本を読むきっかけだったと思います。

心のもやもやを振り払ってくれたフレーズ

この本には様々な毒親のタイプとその解説、対処法が書かれていますが、僕が1番印象に残ったフレーズは…


IMG_4583
 この、「毒になる親」を許す必要はないというところ。第九章のタイトルです。下に一部引用します
だが真実を言うなら、あなたが自分に対して良好な感情を持ち 、自滅的な人生を建設的なものに変えるためには、必ずしも親を許す必要は無いのである。
これにはびっくりしました。親と言うのは世間的には絶対の存在で、否定することは許されず、親孝行をするのが当たり前。親に逆らうことは絶対のタブーであるという価値観が一般的だと思っていた(そして、それが正しい価値観なのか疑問に思っていた)僕には衝撃的だったのです。

キリストは「汝の敵を愛せよ」と言ったし、ある作家は「愛とは許すことだよ」とも言っています。しかし、許すことは時に苦しいことです。どうしても許せないこと、もしくは許すのは妥当で無いことが世の中にはありますし、その対象が親であることだってあるわけです。

知らないうちに親に支配され、それが当たり前のことだと思わされ、人生を奪われてきた子供は、それでも親を許すべきなのか。僕は必ずしも許す必要は無いと思うのです。「許せない」をまた誰かにぶつけてしまうのは負の連鎖になってしまうので、個人的には第三者にぶつけるのは好きではありません。しかし、対処法を知っておくのはいいことだと思います。


知っておくことだけで救われることもある

もしかしたら、あなたが今つらいのは、親が原因かもしれません。親に抑圧されていませんでしたか?もしくは相手にされていなかったり、酒を飲んで暴れ暴力振るわれたりしていませんでしたか?「もしかして…」と思う方は、一度この本を手にとってみてはいかがでしょうか。