さて、シベリア鉄道での旅もそろそろ終盤。6日目だ。

当時、鉄道内でノートに簡単な日記をつけていたのだが、そこには「シャワーが浴びたい」「キンキンに冷えたコーラが飲みたい」と書いてあった。当たり前から少し遠ざかると、欲望が湧いてくる。

シベリア鉄道乗車3日目から絡みのあったロシア兵たちが、それぞれの地元の駅で降りていく。 なんだよ。ちょっと寂しいぞ。鉄道内ではタンクトップやTシャツなどラフな格好で過ごしていたロシア兵たちは、軍服を来てシャキッとした姿だった。ホームに降りると、迎えに来ていた両親と抱き合ったり、弟に軍服の帽子を見せたりして再会を喜んだあと、彼らは駅舎に消えていった。何度かそんな姿を見ているうちに、少し羨ましいような気持ちになった。俺はしばらく、家族とも友達とも離ればなれだ。

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↑エカテリンブルグという駅。ここでもロシア兵の1人が降りていった。


5日目から相席になった強面夫婦は、見た目とは相反してとても人懐っこくいい人達だった。彼らが大きなチキンを取り出して食べようとしたので、持っていた紙皿をあげたらチェリーパイをくれた。「そこはチキンじゃねーのかよw」と心で突っ込みつつ、ありがたく頂いた。しばらくすると、何かチューブを取り出して「ワサビ!ワサビ!」とニコニコしながら差し出してきた。どこからどう見てもマスタードだった。彼らはワサビ=辛いものと思っているらしかった。微笑ましい。

強面でやさしい夫婦には、馬肉の缶詰をもらったり、ロシア製のタバコをもらったり、これから会いに行くという孫の動画をスマホで見せてくれたりした。スパスィーバ!!

夕食には、ある意味でシベリア鉄道でのメインディッシュ頂いた。
インスタントおにぎりとインスタント味噌汁だ。僕がこの旅に出ることを決めた時、当時勤めていた会社の同僚がくれたものだ。インスタントおにぎりは作るのに時間がかかるので、先に作り始めて、出来上がりのタイミングを見て味噌汁を作る。これが……心にも身体にも染みた。こんなに美味しいものなのかというくらい美味しかった。つくづく俺は日本人だなぁと感じる瞬間でした。
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さて、明日は7日目。いよいよモスクワに到着だ。iPhoneのバッテリーが少なくなってきたので充電したい。モスクワに着いたらたくさん使うだろうし。車内のコンセントは確か一つの車両に3~4個ほどだったと思う。正確には覚えていないけど、いつも誰かが使っていて、みんなコンセントが空くのを待っていた。僕も目を光らせて、なんとか空いたコンセントを確保、iPhoneを充電できた。盗まれたら困るので、ずっと見張っていた。盗難防止には神経質なくらいがちょうどいい。

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↑ロシアのコンセントはタイプCです。ダイソーで買ったタイプCの変換プラグを使って充電。

つづく

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