シベリア鉄道に乗車して2日目を迎えた。昨日の夜はよく眠れた。毎日慣れないこと続きで、心も体も疲労しているのがわかった。目が覚めてすぐ、異国の人たちと目が合うと、なんとも不思議な感覚だ。

目が覚めてからも、特にすることが無い。トイレに行って、歯を磨いて、顔を洗う。電車の揺れにまだ身体が馴染んでいない。所用を足すのも一苦労だ。

シベリア鉄道で楽しみにしていたことがある。それは食堂車での食事だ。7日間も乗車しているのだから、パンとサラミだけでは気が滅入ってしまう。たまにはおいしい食事も食べなければとおもっていた。だからこそ、気持ちが辛くなるであろう後半にとっておこうと思っていたのだが、2日目にして早々に食堂車に行ってしまった。それだけ暇だったのだ。

食堂車は、ガランとしていた。客は誰もいなかった。値段が高くて食堂車を利用する人は多くないそうだ。でも、その誰もいない空間が気持ちよかった。口にひげを生やした高齢の男性ウエイターと目があった。おそらく「好きな場所に座って」というような身振りをしたので、車両の真ん中あたりの窓際に座る。

メニュー表を見る。メニュー表には英語表記と、一部メニューの写真があったので、選ぶのは難しくなかった。そのメニューの中から、ボルシチとロシア風ステーキ、そしてパンを一つ注文した。「パン一つだけ?」と聞かれたので、そうだと答えると、紳士なウエイターは肩をすくめてお茶目に笑った。IMG_1650

しばらく待つと、注文した品がでてきた。そこで、ウエイターが笑って理由がわかった。ほんの二口程度でなくなってしまいそうな小さなパンだった。それに気づいて僕も笑った。DSC01620

まずボルシチから。これは流石にうまい。おいしくて温かい食事というのは、心も体もいやしてくれる。ロシア風ステーキは牛肉とじゃがいも、玉ねぎ、そしてその上にチーズだった気がする。これもアツアツでうまかった。
DSC01622

誰もいない食堂車で、外の風景を眺めつつ、美味しいロシア料理。本当に贅沢な気持ちになれた。頭のなかでは「世界の車窓から」のテーマが流れていた。


IMG_1649
↑食堂でもらえるレシート。


3日目はようやくロシア人たちとの絡みが出てくるのですが、それはまた次回。

前回次回>